エリア紹介
四国の西南に位置する高知県の幡多(はた)エリアは、四万十市・宿毛市・土佐清水市・黒潮町・大月町・三原村の6つの市町村で構成されています。山・川・海という多様な自然環境に恵まれ、温暖多雨な気候により、亜熱帯から亜寒帯まで多種多様な生命が息づいています。美しい自然と多彩な気候風土に育まれたこの地は、独自の歴史・文化・産業を発展させてきました。四万十川に代表され、雄大な太平洋に抱かれたこのフィールドは、昔懐かしい、森と水に支えられた美しい日本の自然と人々の営みが体験できます。この地で長年自然と共存してきた、地元の様々な達人たちのやさしさにふれ、ワクワクドキドキの体験を通じて、新しい自分を発見して下さい。
各市町村の概要
■ 面積 632.42k㎡
■ 人口32,353人(2021年4月1日現在)
■ 特産品 アユ、エビ、ウナギ、ゴリ、青のり、しいたけ
四万十市webサイト
四万十市観光協会webサイト
■ 面積 286.15k㎡
■ 人口18,983人(2021年4月1日現在)
■ 特産品 文旦、小夏、ブリ、キピナゴ、寒蘭、サンゴ加工製品
宿毛市webサイト
宿毛市観光協会webサイト
■面積:266.56k㎡
■人口:11,814人(2021年4月1日現在)
■特産品:清水サバ、カツオ節、ソウダ節、姫カツオ、サ ンゴ、メジカ
土佐清水市webサイト
土佐清水市観光協会webサイト
■面積:188.47k㎡
■人口:10,051人(2021年4月1日現在)
■特産品:天日塩、カツオのたたき、しめじ、みかん、黒砂糖、らっきょう
黒潮町webサイト
黒潮町の観光情報webサイト
■面積:103.02k㎡
■人口:4,292人(2021年4月1日現在)
■特産品:キピナゴ、ひがしやま、海産物干物
大月町webサイト
大月町観光協会webサイト
■面積:85.35k㎡
■人口:1,382人(2021年4月1日現在)
■特産品:硯、土佐寒蘭、茶、イチゴ、三原米、トマト
三原村webサイト
幡多の体験図鑑
最後の清流「四万十川」
四万十川が「最後の清流」と呼ばれる理由は、その流れの清らかさだけではありません。
川をとりまく森や山など様々な環境が、豊かな生態系を支えていること。そしてこの川には今でも、古くから伝わる原始的な漁法を用い、川の恵みを生活の糧とする「川漁師」の人たちがいること。
それら全てがひとつとなって、母なる四万十川となるのです。
四万十川が「最後の清流」と呼ばれる理由は、その流れの清らかさだけではありません。
川をとりまく森や山など様々な環境が、豊かな生態系を支えていること。そしてこの川には今でも、古くから伝わる原始的な漁法を用い、川の恵みを生活の糧とする「川漁師」の人たちがいること。
それら全てがひとつとなって、母なる四万十川となるのです。
勾配が非常に緩やかな四万十川。河口から約100kmの間はほとんど平らです。結果、ダムの建設が難しく、清流が守られました。また、多種の魚たちが生息する汽水域が広く、川魚の種類は日本一です。
さらに、流域が森林に包まれていて、開発の手が入らないことや、川の持つ自浄力、流域の人々の川を守る心が加わって『日本最後の清流』の名がつきました。
沈下橋とは、大水の時に水面下に沈む欄干のない橋で、四万十川には合計47の沈下橋があります。 沈下橋は高度成長期、昭和30年代以降に架設されています。
今では自然と一体化し、四万十川になくてはならない生活文化遺産となっています。
四万十川は純粋の海水魚が河口から80kmあまりの中流域まで遡上する特有な河川です。その理由として
1.河口が閉塞していないこと
2.河川と海の水温差が小さいこと
3.勾配が緩やかで水量も多く遡上を妨げる障害が少ないこと
4.河川水温の上がる春から初夏にかけてアユやゴリ類の稚魚や稚エビ稚カニの遡上が盛んで餌が豊富なこと などが挙げられます。
四万十川には全国のカヌー愛好家が集まる。 比較的流れの緩やかな四万十川では、初心者でも気軽にカヌーが体験できます。ゆったりと水面をすべるカヌーで四万十川を体感して下さい。まったくの初心者でも、パドリング方法、バランスの取り方など30分ほど練習すればある程度乗ることができます。乗りこなすことができれば、のんびりと自然を満喫しながら川をツーリングできます。
水の上を静かに進んでゆく気持ち良さ、水面を渡る風の心地良さ、適度な瀬を下るスリル感、爽快感、自然と一体になる解放感。
カヌーの素晴らしさ楽しさを、あなたも実際に体験してください。
四万十川の伝統漁
四万十川はその魚種の多さと漁業資源の豊富さにより、伝統漁法で生計をたてる川漁師が現存している数少ない川です。 主な漁業対象もアユを始めとして十種ほどあります。
四万十川には幻の魚アカメが生息します。大きくなると、1.5mを越えて2mのものもいます。成魚は一年を通じて河口域に棲息しその目は、光の反射でルビー色に輝きます。
大きさは約10cm。産卵の為に汽水域に集まってきたところをカニカゴ漁等で捕ります。身は甘く良いだしが取れます。カニ汁や塩煮等で食べ、秋の味覚として珍重されています。
淡水魚ですが、産卵はグアム島沖付近でします。孵化したシラスウナギは黒潮に乗って東南アジア沿岸にたどり着き、川を遡り5年から十数年ほどかけて成熟します。
海水と川の水が混じり合う汽水域だけで育ちます。透明度が高く、太陽の光が届く川底でなければなりません。あおのり漁は、厳冬の2月が最盛期。天日で乾燥させて食します。
漁は6月~8月にかけて筒を使った「ころばし漁」や小枝などの柴を束ねて仕掛ける「柴漬け漁」で行われます。焼くと鮮やかな赤色に変身し、独特の香ばしい香りがします。
鮎の味は捕れた川によって違います。鮎のエサとなるコケが違うからだといわれています。四万十の天然鮎は「香魚」といわれるほど。食べると豊かな香りを楽しむことができます。
ウナギ、カニ、エビ等を捕る原始的な漁法。
常緑樹の枝を20~30本束ねて魚の住処を作り、それに入った獲物を捕る原始的な漁法。8個ほどを一組として水の中に漬け、一昼夜以上おいた後引き上げ、大きな網で束ごとすくい上げます。
夏、伝統漁法の「火振り漁」で鮎を捕ります。竿で水面を叩いて鮎を驚かせ、松明の火を振りながら水中に張った網に追い込んで獲る漁法で、夏から初秋にかけての新月の夜に行います。闇夜の川面に浮かび、ゆらゆら揺れる光景は四万十川の夏の風物詩です。
竹ひごで編んだ筒状の物や木製の筒状のもの、竹の輪切りにした筒などに、餌を入れた仕掛けを水中に一昼夜浸け、ウナギやエビを誘導して捕獲します。
船上から丸く広げて網を打ち、魚を網につつみ込む漁法。熟練するまでには、長い時間がかかります。この漁法で鮎などが捕れます。
高知特産「かつお」
かつおの食文化が息つく黒潮の街土佐佐賀この町に伝わる、昔ながらのカツオのタタキづくりを通して、土佐の黒潮に育まれた漁師の文化を体験していただくことができます。海とかつおと人情は日本一です。
体長は50cm 程。大きいもので90cm,8kg 以上にもなる魚です。
水温が19 ~ 23℃程の暖かい海を好み、日本では黒潮に乗り、毎年初春に北上します。高知県では春が漁期です。 始めの頃の鰹を「初鰹」と呼び珍重されます。
餌はイワシ、イカなどを好み、群をなす習性があります。
毎秒6 ~ 7mという高速で大洋を回遊するため、体型は典型的な紡錘形で丸みが強く、ウロコは背ビレから胸ビレにかけての部分を残し、退化してなくなっています。
日本人と鰹の付き合いは古く、室町時代に鰹節が生まれました。
江戸時代に入ると初鰹を非常に珍重し、初鰹指向が過熱し、非常に高値となったこともあり、1812 年中村歌右衛門が一本3両で購入した記録もあります。
このため、庶民には初鰹は高根の花だったようです。
一本釣りは、漁船内の活魚槽に生きたイワシを飼っておく。
漁場に到着すると、すぐに船縁からシャワーを出して海面を泡立てさせ、イワシを撒き餌として、なぶらを船近くに誘い寄せて釣り上げる。 魚が夢中になってくると餌をとめて疑似餌釣りを使う。
太平洋の「鯨」を見よう
私たちをのせた漁船団は出航する。青空にカモメが飛ぶ。「十時の方向!」無線からの早口の声にみんなの胸が高鳴る。グレ—の巨体を揺るがすニタリクジラ。私たちに大海原のおきてを教えてくれる。
暖かい黒潮が流れ込む土佐湾。その沖を住処とするのが、海の王様、クジラだ。土佐湾西部に位置する黒潮町から足摺岬の周辺海域では、ニタリクジラが一年の大半見ることができる。
おとなしい性格のニタリクジラは、冬場も暖かい沿岸の海域で家族と生活する。四万十川の良質な水が流れ込む土佐湾西部は、彼らの大好物であるイワシが育ち、安心して暮らせる“クジラの故郷”なのだ。
高知県西南地域の漁港からホエールウォッチングのための漁船が出航している。ニタリクジラは人間と共に生活する家族であり、船は彼らの身体を傷つけたり、ストレスを与えないよう、距離を保って近づく。クジラの性格にも個体差があり、人間に好意を持っていれば、しばらくランデブー走行が楽しめるという。彼らと対面できなくても、大海原にはたくさんの楽しみがある。サービス精神旺盛なイルカの群れや、ハナゴンドウ、トビウオ、そしてカモメやオオミズナギドリなどの海鳥たちに出会えるかもしれない。
【和名】 ニタリクジラ
イワシクジラでありながらナガスクジラに似た噴気を上げ、背びれを持つことから命名
【学名】 Balaenopteraedeni.Anderson 1878 【英名】 Bryde’s whale
【特徴】 ・ヒゲクジラ亜目/ナガスクジラ科(上あごひげ、歯はない)
・太平洋、大西洋、インド洋の熱帯から亜熱帯にかけての暖かい海域にすむ
・回遊移動は少ない
・成熟年齢=約9年
・平均体長=オス約12.8m メス約13.2m
・食性=オキアミ類、イカ類、イワシやサバなど群聚性の小魚を好む
ニタリクジラの代用的な行動
田舎暮らし体験
農林漁家民宿。新鮮でおいしい旬の農林水産物を、そのすべてを知り尽くした農漁家の方が調理する。そして何よりも、ゆっくり時間が過ぎる、農山漁村の自然のなかで、土地の人とふれあい、食を味わい、農漁家の暮らしを体験する。
幡多地域での農林漁業体験民宿は、豊かな自然環境を守りながら、いろいろな作業に触れて頂き、物を作り育てる事の大切さ、収穫の喜びなどを実際に味わうことができます。
また、自分の田畑で採れたばかりの新鮮な素材を販売したり、郷土料理を提供しているところもたくさんあります。昔からの生活の場であり、楽しいふれあいの余暇空間でもあります。このような都市と農山漁村の交流の窓口ともなる農林漁業体験民宿がたくさん存在しています。
ここでは、お米の田植えや、山菜採り、竹細工とわら細工の体験、地元のお母さんたちが丹精込めて作り上げた、新鮮野菜を使っての郷土料理作りや、旬の野菜を収穫できる農作業などたくさんの体験コースが楽しめる。一日中、自然のなかで田舎暮らしを堪能でき、自分で作った料理を食べながら、ゆったりのんびりできます。地元の人々と触れ合い、自然の恵みを心ゆくまで体感する。時間を気にしない一日が体感できます。
本物の田舎料理を味わう
誰もが懐かしいと思う味が、ここにはあります。清流四万十川の豊かな自然が生む川の恵み。黒潮躍る太平洋のうまい魚。お日さまをたっぷりと浴びて育った旬の野菜。地元でとれた、とびきり新鮮な食材を使ってていねいに愛情を込めて手作りした自然食。遠いむかしに食べた事のある・・・。幡多には、そんななつかしいスローフードがたくさんあります。
思い出の味=スローフード。地元でとれる旬の野菜や海産物を食べる。
食事を大切に、そして、楽しむ。高知県の西南地域は、海の幸、山の幸、川の幸に恵まれているのはもちろんですが、昔ながらの食材を使った料理が沢山残っています。
田舎料理の体験では、普段私たちが作れないような、おいしい懐かしい田舎料理を作ることができます。
教わりながら、精一杯の力で作った料理を食べたら、どんな有名なシェフが作った料理よりおいしいと感じることでしょう。
小さい頃、田舎のおばあちゃん家で食べた、ごはんの味、野菜の味、そんな懐かしい優しい味にもきっと出会えるでしょう。
地元のお母さんやおばあちゃんたちに指導してもらいながらの、料理も田舎暮らしの楽しみのひとつ。 太陽の恵みを一身に受けた、四季折々の旬の作物を収穫することができるので、時期に合わせて新鮮素材の味を楽しめます。
四万十・足摺エリアの「観光×SDGs」の取り組みについて
「Sustainable Development Goals」の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標で、SDGsは17の大きな目標とそれらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。
日本においては政府が「SDGs実施指針」を策定し、SDGsの達成に向けて8つの優先課題を掲げ、その課題を解決するための施策として「SDGsアクションプラン」を推進しています。
「SDGsアクションプラン2020」では、SDGsのすべての目標を成功に導く鍵としては教育が重要であることから、「持続可能な開発のための教育(ESD)を推進する」こととされていて、2020年度から導入される新学習指導要領には「持続可能な社会の創り手となる」との文言が盛り込まれ、教育現場には次世代の創り手を育成することが求められることから、SDGsを授業で教える学校がさらに増えていくことが予想されています。
幡多広域観光協議会が目指すSDGs達成に寄与する取組として、2020年度から「SDGsプログラム」を実施しています。
四万十・足摺エリアの豊かな自然に触れる体験を通して「主体的・対話的で深い学び」を実現するお手伝いをします。
「はた旅」の体験プログラムは「SDGsプログラム」以外にも、SDGsの「17の目標」に対応した体験プログラムがあります。 SDGs取組プログラムには対象となる「17の目標」のアイコンを記載しています。